シュルレアリスムと絵画 ―ダリ、エルンストと日本の「シュール」。2019年12月15日(日曜日)から2020年4月5日(日曜日)まで

学ぶシュルレアリスム

[ 2019/11/18 ]

シュルレアリスムの実験的技法と日本への伝播

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シュルレアリストが提示した芸術的手法である「オートマティスム(自動筆記)」は、理性の介入なしで言葉を綴っていく記述方式であり、無意識下に抑圧されている精神を解放することを目的としました。
このオートマティスムを絵画に採り入れるために、シュルレアリスムの画家たちは、だれもが実践できる表現技法を開発しています。

たとえば、偶然の効果を画面に定着させるため、凹凸の上に紙をのせ、鉛筆やクレヨンなどでこすって模様を写し取る「フロッタージュ」や、それを油彩画において応用させた「グラッタージュ」。また、絵具をのせた画面の上に紙やガラスを押しつけ、それをはがす「デカルコマニー」や、新聞や雑誌から切り抜いたものを画面上で組み合わせる「コラージュ」などです。

これらの技法がもたらす偶発的な形や痕跡は、画家の想像力を刺激し、無意識下のイメージを触発すると考えられ、絵画制作の理性的、意識的作業から芸術家を解放し、潜在意識を直接的に造形化できるものとして重視されました。