プレスリリース
8/25
2014
紙片の宇宙 シャガール、マティス、ミロ、ダリの挿絵本展 プレスリリース
2014.08.25
このたびポーラ美術館では、コレクションから版画による挿絵本の作品を一挙公開し、その芸術を紹介する「紙片の宇宙 シャガール、マティス、ミロ、ダリの挿絵本」展を開催いたします。
画家たちは絵筆を手に、絵画のなかにひとつの世界を出現させます。絵画は壁にかけられ、しばしば窓のような存在として眺められます。そのような絵画を描く画家たちの多くが抱いた夢があります。それは、より身近に絵画と向き合える作品を作ることです。手に触れ、幾枚もの絵画を自由に広げて鑑賞することができる、コンパクトなかたち―「本」の制作です。
20世紀絵画において冒険を試みたシャガール、マティス、ミロ、ダリをはじめとする画家たちは、版画の技法による、豪華な挿絵本の制作にも取り組んでいます。19世紀末から20世紀中盤にかけて成熟を極めたさまざまな版画の技法を活かし、物語や詩、もしくは言葉の断片と響きあうように、無数の紙片により広がるイメージの宇宙が生み出されました。
本展覧会では、挿絵本の黄金期にきらめく代表作をひもとき、書物にあらたな魅力を授けた17人の画家たちの連関を、天空にまたたく星座になぞらえてご紹介します。挿絵本をめぐる8つの章のテーマ「本を編む」「挿絵を描く」「物語を彩る」「光を与える」「古典を旅する」「空間をひらく」「宇宙を紡ぐ」「世界を創る」をたどりながら、その多面的な輝きを感じ取っていただければ幸いです。
めくるめく、「絵画」と「書物」の出逢いをご堪能ください。