展覧会
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2023
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2023

新収蔵:メアリー・カサット《劇場にて》

2023.07.12 — 2023.12.03

会期

2023年7月12日(水)~2023年12月3日(日)

 

会場

展示室4

 

 

アメリカ出身のメアリー・カサット(1844-1926)は、ペンシルヴァニアで伝統的な美術教育を受けたのち、パリでの活躍を夢見て渡仏します。エドガー・ドガ(1834-1917)との出会いをきっかけとして、当時の美術界における最新の動向であった印象派の運動に参加すると、おもに人物を描いた画家として活躍しました。後年における浮世絵や屏風の収集が示しているように、日本の美術を愛好したカサットの作品には、ジャポニスムの傾向がはっきりと表れています。

 

新収蔵作品である《劇場にて》は、パリのオペラ座に取材した作品であると考えられています。同時代における最新の流行、すなわち近代生活の場面を描き出した印象派の画家たちにとって、観劇の場所であるとともに、新興のブルジョワたちが華々しい交流を繰り広げた社交場としての劇場は、申し分のないテーマであったのです。今回の展示では、関連する作品を交えて当時の文脈を紹介しながら、カサットの《劇場にて》を初公開いたします。

メアリー・カサット《劇場にて》1878-1879年頃 ポーラ美術館

メアリー・カサット《劇場にて》1878-1879年頃 ポーラ美術館

エドガー・ドガ《踊りの稽古場にて》1884年頃 ポーラ美術館

エドガー・ドガ《踊りの稽古場にて》1884年頃 ポーラ美術館