展覧会
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2016
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2017

日本の洋画 明治から大正、昭和へ

2016.09.07 — 2017.03.03

会期

2016年9月7日(水)-2017年3月3日(金)

 

会場

ポーラ美術館 展示室3

 

日本の洋画の歴史とその多様な展開

フランスで本格的に美術教育を受けた黒田清輝は、1893年(明治26)に帰国し、鮮やかな色彩によって、戸外の明るい光を表現する画風を日本にもたらしました。1896年(明治29)に東京美術学校に西洋画科が新設されると、黒田は講師に起用され、外光表現を教授するとともに、裸婦という西洋の伝統的な主題の重要性を説きます。彼の後には、西欧への留学を経験した藤島武二や岡田三郎助が同校で教鞭を執り、近代日本における洋画の基盤を作りました。

 

大正時代に入ると、自由主義的な時代の気風を背景に、個々の表現の可能性を模索する画家たちが登場します。雑誌や書物を通して外国から最新の美術の情報がもたらされたことも影響し、岸田劉生や村山槐多(かいた)らは日本にいながらポスト印象派の画家たちの影響を受け、自由な色彩と造形表現を独自に探究しています。一方、この時代にフランスに留学した画家たちの多くは、パリの前衛的な芸術家たちと交流し、帰国後は日本に新たな美術の潮流を生み出すなど、大正から昭和にかけて、日本の洋画は多様な展開をみせました。

黒田清輝 《野辺》 1907年(明治40) 油彩/カンヴァス

黒田清輝 《野辺》 1907年(明治40) 油彩/カンヴァス

岡田三郎助《あやめの衣》1927年(昭和2) 油彩/厚紙 (カンヴァスに貼付)

岡田三郎助《あやめの衣》1927年(昭和2) 油彩/厚紙 (カンヴァスに貼付)

岸田劉生 《麗子坐像》 1919年(大正8) 油彩/カンヴァス

岸田劉生 《麗子坐像》 1919年(大正8) 油彩/カンヴァス

関根正二 《三人の顔》 1919年(大正8)頃 油彩/カンヴァス

関根正二 《三人の顔》 1919年(大正8)頃 油彩/カンヴァス