「100点の名画でめぐる100年の旅」展ギャラリートーク
展覧会の担当学芸員が展覧会をご紹介するギャラリートーク。
今回は毎回異なるテーマを設けて、展覧会の見どころをご案内します。
日程
2017年10月14日(土)、11月11日(土)、12月9日(土)
2018年2月10日(土)、3月3日(土)
時間
各回 14:00~14:40(13:50より館内講堂にお集まりください)
参加費
無料(当館入館券が必要です)
10月14日(土) 「ルノワールの女性像ー美しさの秘密」
ルノワールは空想の中の裸婦から同時代のファッショナブルな女性まで、数多くの女性像を描きました。それらはどれも、我々の目をとらえる、輝く美しさを備えています。今回はポーラ美術館が収蔵している4点のルノワールの女性像を見比べながら、画家がそこに込めた思いや表現をひもとき、美しさの秘密を探ります。
11月11日(土) 「パリ! ―モネからデュフィ、シャガールへ」
19世紀から20世紀にかけて、芸術の中心地となったパリ。
華やかでありながら、情緒ある佇まいも併せ持つこの街に画家たちは心惹かれ、絵筆をとっています。
モネは19世紀のパリが急速に近代化する様子を写し取り、ルソーはエッフェル塔などの新しいモティーフに関心を寄せます。デュフィはパリの華やかな美しさそのものをとじこめたような作品を制作しており、シャガールはこの街を舞台に夢のような世界を描きました。今回は「パリ」をテーマに、時代を追って作品をめぐりながらお話します。
12月9日(土)「1900年 ―時代は動き、芸術が変わる」
1900年、パリでは世紀の転換点を象徴する壮大な万国博覧会が開催され、新世紀の幕が切って落とされました。
さまざまな芸術が混在するこの時代。ルノワールやドガなど印象派の画家たちは巨匠となり、新印象派のシニャックや象徴主義のルドンといった画家たちも活躍していました。また、ピカソや黒田清輝などがパリにわたり、新しい芸術の影響を吸収し、独自の画風を生み出しました。様々な芸術が交錯する激動の時代について、1900年という時代の転換点を軸にお話します。
2月10日(土) フジタとエコール・ド・パリの画家たち
1910年代に芸術の都パリへと渡ったレオナール・フジタ(藤田嗣治)。
彼はモディリアーニなどエコール・ド・パリの画家たちと交流しながら異国の地で制作に励み、やがて乳白色の下地に繊細な筆致によって描く独自の手法へと到達します。今回は、ポーラ美術館が収蔵するフジタの作品4点を中心に、エコール・ド・パリの画家たちの作品も交えながらお話します。
3月3日(土) ルノワールからマティス、ボナールへ
美しく描くということを一貫して追求したルノワール。
彼の美学は、マティスやボナールといった次世代の画家たちに受け継がれています。美術における革命が次々に起こり、新しさがなによりも求められた時代に、彼らはそれに加えて美しさを追求し、名画を生み出していきました。ルノワールからマティス、ボナールへと続く絵画の系譜について、それぞれの作品を取り上げながらお話します。