芸術に国境はない

野口弘子
11/25 2023

ロンドンでぜひ訪れたい美術館のひとつ、ナショナルギャラリー。ロンドンで最も人気のある観光スポットのひとつで、ご多聞に漏れず私もロンドンを訪ねた際は足を運びました。

 

そのナショナルギャラリーでは、今年3月~8月まで「After Impressionism: Inventing Modern Art」という展覧会が開催されていました。セザンヌ、ゴッホ、ゴーガンを起点に彼らが次世代に与えた影響を紹介したこの展覧会から、当館に作品の貸出依頼がありセザンヌの静物画《砂糖壺、梨とテーブルクロス》を出品しました。

 

展覧会に展示する作品を貸し出す際に、その作品に付き添って貸出先の美術館に持っていく人のことを「クーリエ」と呼びます。今回の貸出も学芸員がクーリエとして現地まで作品と一緒に行き来をして無事に戻ってきました。

 

先日、ナショナルギャラリーの館長さんから開催の報告と感謝のお手紙をいただきました。
「メディアや来館者からの反響はともに熱狂的なものでした。貸し出しいただきありがとうございました。」とのこと。
かつて訪れたナショナルギャラリーがぐっと身近に感じられて、”Art has no borders.(芸術に国境はない)”のフレーズを思い出しました。