女と裸の子供

女と裸の子供

  • 作家名 パブロ・ピカソ
  • 制作年 1905-1906年
  • 技法・素材 グワッシュ/紙
  • サイズ 64.6 x 49.9 cm
古代ギリシアの衣服を思わせるシュミーズを身に着けた母親と、キューピッドのように愛らしく身をよじる子どもの姿は、ルネサンス期の芸術家ラファエロをはじめとする古典的な母子像や神話画を思わせます。母親の姿勢は不安定ではかなげであり、子どもに母親が支えられているようにも見え、母子の一体感を演出しています。ピカソは、グワッシュ(不透明水彩)の特徴を生かして流麗な淡い褐色で着彩することで、画面全体からにじみ出るように、母と子の優しい感情を表すことに成功しています。1905年から翌年にかけて、ピカソは古典回帰に関心を抱き、本作品をはじめとする母子像や、身づくろいをする女性像と裸婦像など、古典的な主題を求めました。なお、本作品の制作地はパリ、もしくは1906年5月から8月まで滞在したピレネー山脈にあるカタルーニャ地方の山村ゴソル滞在中と考えられ、この柔らかな褐色は、1905年の「バラ色の時代」と呼ばれる色よりも、むしろゴソルの土地の色彩が基盤にあるようです。