『仙境と王国』(挿絵本)

作家名
マルク・シャガール
制作年
1972年刊
技法・素材
リトグラフ/紙
サイズ
外形: 30.4 x 22.7 x 3.6 cm

マルク・シャガール 《『仙境と王国』(挿絵本)》 1972年刊

作品解説

著作権有効作品のため、画像を表示していません。画像は『シャガール 私の物語』展図録(p. 113、cat. 29)をご覧ください。

シャガールは1967年に落成したニューヨークのメトロポリタン・オペラのために大壁画を2点制作し、モーツァルトの『魔笛』の舞台装置と衣裳のデザインをした。モーツァルトはシャガールの愛した音楽家である。シャガールによる『魔笛』は輝かしい成功を収め、舞台芸術の歴史にロシア人画家の足跡が印された。
 この巨大プロジェクトと同時に、シャガールは版画集の刊行を計画していたが、10点の版画は『魔笛』上演の5年後に完成し、趣旨を変えて本書に収められた。版画には『魔笛』の主人公である、恋するエジプトの王子タミーノとパミーナの肖像のほか、鳥刺しのパパゲーノ、王国に君臨する夜の女王、高僧ザラストロが登場するラストシーンが描かれ、天使の羽をつけた楽聖モーツァルトの姿が差し込まれている。
 テキストはシャガールの友人であり、音楽と舞台芸術に造詣が深いフランスの作家カミーユ・ブルニケルによるもので、約100頁にわたり、メトロポリタン・オペラでの公園の成功とともに、シャガールとモーツァルトへの讃辞が綴られている。(『シャガール 私の物語』図録、2008)