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2019/03/19

消された黒猫?亡くなる2週間前に描かれた作品 - ファン・ゴッホ《ドービニーの庭》 *ひろしま美術館会場のみ展示

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ゴッホが尊敬したバルビゾン派の画家、ドービニー所有の庭園を描いた作品。庭の左奥に小さく描かれた人物はドービニー夫人と言われており、夫人が過去に所有していたこの作品とほぼ同じ構図・タイトルの作品がスイスの個人コレクションに収蔵されている。草花の生い茂る爽快な初夏の風景を描きあげた2週間後、ゴッホはこの世を去った。

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スイスの個人蔵のもう一つの作品と、これらの基となったスケッチには、この作品の画面左手前、オレンジの絵具のあたりに黒猫が描かれている。この部分が他の部分と異なる不自然なタッチであることから、蛍光X線分析による調査を実施。これにより、オレンジの絵具の下に黒猫が描かれていることが判明した。

ゴッホの描いた黒猫を、ゴッホではない別の誰かが加筆して塗りつぶしてしまったと考えられるが、その理由は明らかではない。