【ゴッホ・インパクト―生成する情熱】桑久保徹アーティスト・トーク
「ゴッホ・インパクト―生成する情熱」展の出展作家のひとり、桑久保徹氏をお招きしたトークイベントを開催します。
自らのなかに架空の画家を設定し、「その画家に描かせる」という方法で絵画制作をはじめた桑久保氏。
美術史における巨匠を取り上げて、想像上のアトリエを描き出した〈カレンダーシリーズ〉のうちの一点、《フィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッホのスタジオ》では、今日において傑作として知られるゴッホの作品やこの画家にゆかりのある事物を描きました。
本イベントでは、これまでの制作のあゆみや、桑久保氏にとっての「ゴッホ像」、また本展の出品作などについて、担当学芸員を聞き手にお話しいただきます。また、展示室で作家と一緒に作品を鑑賞します。
参加をご希望の方は、開始 10 分前までに講堂(B1F ミュージアムショップ奥)にお集まりください。
[聞き手:工藤弘二(ポーラ美術館学芸員)]
日 時:2025年10月4日(土)14:00~15:00
定 員:30名(先着順)
会 場:ポーラ美術館 B1F 講堂および展示室2
参加費:無料(入館券が必要です)
桑久保徹(くわくぼ・とおる)略歴:
1978年神奈川県生まれ。2002年多摩美術大学絵画科油画専攻卒業後、現在も神奈川県を拠点に活動を行う。
現代美術に立ち向かうための方法として、自分の中に架空の画家を見いだし、彼に描かせるという演劇的アプローチで制作活動をスタート。あえて今や古典的ともいえるゴッホのような油絵具の厚塗り技法を用い、現代的心象風景を物語性豊かに描く。
今までに、ニューヨーク、ロンドン、ベルリン、コペンハーゲン、シンガポール、ソウル、台北、東京など世界各地で個展を行い、2020年には初の美術館での個展「A Calendar for Painters without Time Sense. 12/12」(茅ヶ崎市美術館、神奈川、2020年)を開催。主なグループ展に、「六甲ミーツアート 芸術散歩2016」(六甲ガーデンテラス他、2016年)、「サイト -場所の記憶、場所の力-」(広島市現代美術館、2013年) 、「東京画 ll:心の風景のあやもよう」(東京都美術館、2013年)、「VOCA 2012」(上野の森美術館、2012年)、「アーティスト・ファイル 2010 現代の作家たち」(国立新美術館、東京、2010年)。
受賞歴として、第3回Dアートビエンナーレ最優秀賞 (2013年)、VOCA展2012 奨励賞 (2012年)、第三回絹谷幸二賞(2011年)、トーキョーワンダーウォール賞 (2002年)。
作品は、ジャピゴッツィコレクション、第一生命保険株式会社、高橋龍太郎コレクション、高松市美術館、タグチ・アートコレクション、トヨタアートコレクションなど、国内外で数多く所蔵されている。
画像:
展示風景より 桑久保徹《フィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッホのスタジオ》2015年(平成27)、個人蔵 Photo: Ken Kato