セザンヌ―近代絵画の父になるまで 2015.04/04(土)- 09/27(日)

イベント

2015/05/01

<特別展示>1ピクセルの視点― セザンヌへのオマージュ

ポーラ美術館では、企画展「セザンヌ―近代絵画の父になるまで」の開催に合わせて、現代美術作家の越中正人(こしなか・まさひと)氏によるセザンヌ作品からインスピレーションを受けたインスタレーションを公開しています。映像作品に、サラ・オレイン氏の楽曲を重ねた作品です。

会期:2015年4月4日(日)~9月27日(日)

■作品概要

越中正人氏は「集合(集団)」と「個(個人)」の関係性を表現の中心的なテーマとし、近年では社会において、ある物事がメディア等によって画一的に捉えられることで、物事が持つ本来の多様なあり方が見えづらくなる事象に焦点をあて、問題意識を持って制作している現代美術作家です。
このたびポーラ美術館ではセザンヌ展に合わせて、セザンヌの作品を題材としたインスタレーション「1ピクセルの視点― セザンヌへのオマージュ」を公開いたします。
今回、越中氏は当館のセザンヌ展の出品作である《砂糖壺、梨とテーブルクロス》の画像データを「1ピクセル」の正方形のデータに分解し、それを元に映像インスタレーションを制作しました。 これはセザンヌが、複数の視点から見たイメージを再構成して絵画を表現していることや、 同じ絵画でもモチーフによって全く異なる筆触で描いていることに着想を得たものです。セザンヌが絵画で表現した複数の視点、異なる筆触を、1人の人間が持つ多様なありようの表れと捉え、「1ピクセル」に分解した約28,000個のそれぞれのデータ全てに異なる動きをあたえ、映像化しています。

■ 音楽作品

サラ オレイン氏は、オーストラリア出身。5歳から始めたヴァイオリンでオーストラリア国内で優勝を重ね、シドニー大学でクラシックと現代音楽、言語学を学び、ジャンルを自由にクロスオーバーして、多面的視点から音楽の創造に取り組む注目のアーティストです。
今回は、サラ氏が奏でる、歌声に最も近い楽器と言われるヴァイオリンと、3オクターブを超える透明感溢れる自らの歌声を重ね合わせて越中氏のビジュアルと共演しました。
絶対音感と、音が色で見え、色を音で聴くことができる”共感覚”の持ち主が見つめ聴いた、セザンヌ作品への解釈が生き生きと息づいています。
セザンヌの、完璧主義者故にあえて塗られなかったキャンバス地の部分のように、この曲にも時を止める静があります。
時にはヴァイオリンを打楽器のように使い、歌声に叫びを交え、音と声の複雑な色彩と筆致で描いた音楽でのセザンヌへのオマージュです。

■ 越中正人さんのコメント
セザンヌをピクセル単位のデータに分解することで、セザンヌのもつ多様性を表現しました。現代の美術からセザンヌを解釈したこの作品を通して、現代の多くの方々にセザンヌの魅力をあらためて感じていただけると嬉しいです。

■ サラ・オレインさんのコメント
越中正人さんの作品に触発されて、私なりに自分の声と楽器でセザンヌへオマージュを捧げました。セザンヌの色々な視点と色彩を多様な音を重ねて表現しました。ヴァイオリンと声の様々な表現の可能性を生かし、同じモチーフをベースにして、ピクセルの様に音を散らしました。セザンヌの言葉をフランス語と英語で語り、現代に帰って来たアーティストを音で迎えました。

【プロフィール】

越中正人 Koshinaka Masahito
大阪府生まれ。2006年にUBS ART COLLECTION(スイス)が主催するスカラーシップにてアジア代表として助成金給付。主な展覧会に2013年「15th WRO Media Art Biennale」(ポーランド)、2009年「越後妻有アートトリエンナーレ2009」(新潟)、主な個展に2015年「algorithm」(C.A.P./兵庫)、2011年「individuals」(nichido contemporary art/東京)など
▼越中正人氏 公式サイトはこちら

サラ・オレイン Sarah Àlainn
オーストラリア出身。歌手、ヴァイオリニスト、作詞作曲家、コピーライター。4カ国語を操るマルチリンガル。シドニー大学在学中に世界から選ばれた25人として東京大学へ留学。2012年ユニバーサルミュージックからメジャーデビュー。
▼ サラ・オレイン氏 公式サイトはこちら