SHIMURAbros―Film Without Film 映画なしの映画

会期:2018年12月8日(土)-2019年3月17日(日)

ポーラ美術館では2017年の開館15周年を記念して、同年10月に公益財団法人ポーラ美術振興財団の助成を受けた現代美術作家の活動を紹介する「アトリウム ギャラリー」を新設し、芸術表現と美術館の可能性を「ひらく」という趣旨の「HIRAKU PROJECT」を開始しました。
第7回目の展示として、SHIMURAbros「Film Without Film 映画なしの映画」を開催いたします。

SHIMURAbrosは、姉のユカと弟のケンタロウによるアーティスト・ユニットです。映画作家からアーティストへの転身を果たした彼らは、ベルリンを拠点に、映像を中心とする数々のインスタレーションを発表してきました。その作品は「光」や「時間」、そして「物語」といった「映画」を構成するテーマに基づき、鏡や光学ガラスといった様々な素材や、3DプリンターやX線CTスキャンといった技術を用いて制作されています。これらの最新のデジタル映像技術を駆使したSHIMURAbrosの作品は、いずれも「見る」ことを問い、現代の私たちの認識に揺さぶりをかけるものです。

本展のタイトルである「映画なしの映画」とは、1920年代のソビエト(ロシア)における実験映画の先駆者、レフ・クレショフが行った伝説的な実験映画の名称に由来しています。それを作品名にもつ《Film Without Film》は、映画の一篇をデータ化し、3Dプリンターによって出力した彫刻作品です。また、2012年に横浜で初めて公開された《Silver Screen》では、スクリーンに映される光がスクリーンそばの鏡に反射し、作品をみる観客、さらに光を投影するプロジェクターを露わにします。
本展覧会では、「見る」ことや作品を見る「私たち」の存在に問いを投げかけるSHIMURAbrosの映像と立体の作品を通じて、映像メディアとリアリティの関係性という、映画の誕生から続く本質的な問いを再考します。

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左から:《Silver Screen》2012年、映像(20分/白黒)、鏡、プロジェクター、PC
展示風景:ニューアート展 NEXT 2012 動く絵、描かれる時間:Phantasmagoria、横浜市民ギャラリー
《Film Without Film – Piano / Donky, Pistol / Man》2012年、樹脂、塗料 22.0×22.0×26.0 cm
展示風景:ニューアート展 NEXT 2012 動く絵、描かれる時間:Phantasmagoria、横浜市民ギャラリー
©SHIMURAbros