観ルドン

2018/06/27

みどころ

1. 「孤高の画家」ルドンの幻想の源泉を探り、謎に包まれたルドン像を明らかに!

ルドンは19世紀末に隆盛する印象派の芸術に背を向け、神秘に満ちた幻想的な世界を描き続けました。さらに世紀末に広まった暗示的な表現を多く用い、人間の内面や夢想を表現する「象徴主義」を代表する画家とされながらも、特定の流派に属することなく、独自の探究を重ねた孤高の芸術家と考えられてきました。
しかし近年の研究によると、実は過去の巨匠たちや同時代の美術作品や、挿絵等の大衆文化から影響を受けていた事実が明らかになっています。
本展では、ルドンの画業を横断しながら、「水」「翼」「花」などの主題ごとに、その源泉や制作のプロセスをひもとき、これまで閉ざされた精神のなかで培われたと考えられてきたルドンの幻想的なイメージがどのように生成されたのかを検証します。

2. 国内のルドン・コレクション101点を展示。

世界的なルドン・コレクションを誇る岐阜県美術館より借用した88点をはじめとする国内の101点のルドン作品を展示いたします。版画作品からパステル、素描、油彩画、装飾美術まで、初期から晩年までを網羅する傑作が箱根に集結します。

3. 現代美術から、マンガの世界まで、現代に息づくルドン的な幻想世界を紹介。

ルドンが19世紀末という激動の時代のなかで生み出した神秘の世界は、我々の生きる現代にも息づいています。本展では、柄澤齊(からさわ・ひとし)、イケムラレイコ、鴻池朋子という、ルドンと通じ合う幻想的なテーマを追い求める現代の作家をご紹介します。
また、水木しげるを経て、岩明均『寄生獣』や押見修造『悪の華』に至るまで、ルドンを連想させる「目玉」の表現によって展開する奇想のマンガ作品を比較することで、19世紀末という時代にとどまらない、ルドン芸術の今日的な意義を検証します。