特別展示

フジタからの贈りもの―新収蔵作品を中心に

会期:2018年7月22日(日)-12月2日(日)
会場:ポーラ美術館 展示室4

当館はこの度レオナール・フジタ(藤田嗣治)の作品26点を、新たにコレクションに加えました。くしくもフジタ歿後50年となる今年、新収蔵の作品をご覧いただける特別展示「フジタからの贈りもの―新収蔵作品を中心に」を開催いたします。なお、ポーラ美術館のフジタ・コレクションの総数は今回の新収蔵を含め総数202点(絵画・挿絵本(版画)等)を数えます。これは国内で最大級の規模といえるものです。
フジタはその人生でめぐりあった大切な人々に自作を贈りました。恋人や妻、友人たちへ贈られた心尽くしの素晴らしい作品群があります。今回の特集展示では歿後50年を記念し、「フジタからの贈りもの」に焦点をあて、コレクションを紹介します。昨年、ポーラ美術館のコレクションに加わった新収蔵作品26点は、かつてフジタが恋人ユキに贈った絵画や素描です。そのほか、友人フランク・シャーマンに贈られた大作《植物の中の裸婦》(1948年)、君代夫人と晩年に暮らしたパリのアパルトマンのために作られた小壁画〈小さな職人たち〉のシリーズ(1958-1959年)など、合計約50点を紹介し、作る人・贈る人としてのフジタを回顧します。
なお、常設展示「ポーラ美術館の絵画」ではこのほか、新収蔵のシャガール、村山槐多などの作品4点を公開いたします。


■今回のフジタ新収蔵作品について
○《・・・風に》1926年 26点の絵画、素描
《・・・風に》は、フジタが1924年より同居し始めた恋人リュシー・バドゥー(愛称ユキ)のために描いた26点の作品群です。1926年、フジタは著名な画家たちに倣ってこの作品群を描き、ユキを喜ばせるためにこれらの絵画や素描を紙挟みに入れて贈りました。
この作品群で、フジタが画風を模倣した作家はゴーガン、ユトリロ、ヴラマンク、ヴァン・ドンゲン、マティス、ローランサン、ルノワールなどの22作家です。これらの画家たちは、フジタが実際に親しく交友したエコール・ド・パリの画家たちと、制作当時すでに物故者となっていた巨匠たちに大別されます。油彩、グワッシュ、水彩、インク、色鉛筆等の技法で、それぞれの作風の特徴が、忠実に、あるいは誇張されて戯画的に捉えられています。
本作品は、エコール・ド・パリにおけるフジタの交友関係を示す貴重な作品です。多様な表現を吸収し、応用することができる卓越した画力とともに、フジタらしいユーモアの感覚を良く伝えています。

foujita

左から:《モーリス・ユトリロ風に 通りの女たち》 1926年 油彩、グワッシュ/紙 16.0 x 23.8 cm
©Fondation Foujita / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2018 E3058
《アンリ・マティス風に 肘掛け椅子に坐る裸婦》1926年 グワッシュ/紙 18.0 x 13.1 cm
©Fondation Foujita / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2018 E3058
《キース・ヴァン・ドンゲン風に 真珠のネックレスをつけた女の顔》1926年 水彩/紙 24.2 x 16.2 cm
©Fondation Foujita / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2018 E3058
《ジャン・コクトー風に 横顔、子どもと瓶》 1926年 水彩、インク/紙 19.7 x 11.4 cm
©Fondation Foujita / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2018 E3058