コレクション企画

美術をじっくり楽しむプロジェクト 「じっくり/JIKKURI 04 きいて みる」

会期:2015年4月1日(水)-9月27日(日)
会場:ポーラ美術館 展示室3

開催概要

じっくり 04 きいて みる展示風景

―「絵をみるって、むずかしい?」

「じっくり/JIKKURI」は、美術をより楽しんでいただくためのプロジェクトです。

美術にはいろいろな楽しみ方があります。
数ある楽しみ方のうちのひとつを提案するために、
ディスプレイや鑑賞ツールといった作品をみる「きっかけ」を用意しました。
知識によって作品を鑑賞するよりも
いつのまにか作品の魅力に引き込まれるように鑑賞できるような空間を目指した展示スペースです。

今回の展示では、音をテーマにしています。

04 きいて みる

素敵な風景に出会うとき、
私たちは知らず知らずのうちに、その場所で眼にした光景とともに、
風の音や木々のざわめきを感じ、記憶に留めています。
画家たちの描く絵画のなかにも、眼では捉えにくい情報がぎっしりと詰まっているかもしれません。

今回の「じっくり04 きいて みる」は、環境音楽家の小松正史氏(京都精華大教授)の監修により、いくつかの自然の音とともに絵画の世界を感じることのできる空間をご用意しました。

耳を澄ませて様々な音とともに絵画をじっくり味わってみましょう。

楽しみ方

クロード・モネ《バラ色のボート》

クロード・モネ 《バラ色のボート》 1890年

ポーラ美術館のコレクションの代表である印象派の画家たちは、アトリエではなく戸外で作品を制作することによって、明るい色彩を手に入れ、近代化する都市や多くの人々が余暇を過ごす郊外の風景を描きました。

「じっくり 04 きいて みる」では、クロード・モネの《バラ色のボート》の周囲に、絵画から連想される自然音をもとに、空間全体に響く「背景音」と、特定のエリアにだけ聞こえる「近景音」を配置し、音とともに作品を鑑賞することで、視覚と聴覚との間で、前意識においての相互作用を促すように設計しました。
モネがカンヴァスに残した風景から、戸外で感じた水の音や風のざわめきを感じてみましょう。

音響監修・小松正史氏プロフィール

小松正史氏(こまつ・まさふみ) 環境音楽家・効果音デザイナー・京都精華大学 人文学部 教授・博士(工学) 

1971年、京都府宮津市生まれ。大阪大学大学院(工学研究科・環境工学専攻)修了。
音楽だけではない「音」に注目し、それを教育・学問・デザインに活かしている。
学問の専門分野は、聴覚生態学と音響心理学。BGMや環境音楽を制作し、ピアノ演奏も行う。これまで手がけたプロジェクトに、京都タワー、京都マンガミュージアムなど。著書に『みんなでできる音のデザイン』(ナカニシヤ出版)、『サウンドスケープのトビラ』(昭和堂)など。ピアノアルバムも数多くリリースしている。