ルソー、フジタ、写真家アジェのパリ―境界線への視線 Artists on the edges of Paris: Le Douanier Rousseau, Foujita, and Atget 2016年 9月10日(土曜日)〜2017年3月3日(金曜日)

ルソー

2016/08/25

税関吏ルソー

ルソーは、パリ市の入市税関の官吏として、27歳から49歳まで働き続けました。入市税関とは、街に運び込まれる物品の税を徴収する役所のことで、建材からワインやパンなど食料品にいたるまで、全ての物品が課税対象でした。パリ市の境界線には20世紀初めまで城壁があり、税関吏はそこで監視にあたっていました。
入市税関の勤務は過酷で、勤務時間は16~20時間、ときには24時間に及んだといいます。ルソーは勤務中に郊外の風景に目を凝らし、休日を絵画制作にあてていました。

この《パリの要塞》(1909年・公益財団法人ひろしま美術館)は、パリ市の南西の交通の要衝ヴァンヴ門の外から城壁に沿って東の方角を眺めた風景と考えられています。ヴァンヴ門はパリ市14区と郊外を結ぶ門で、ルソーはここでの勤務経験がありました。

また、ルソーは休日に郊外に制作に出かけることもあったようです。
南に位置するモンスーリ公園(《「モンスーリ公園」のための習作(あずまや)》1908-1910年・ポーラ美術館蔵)や、西はパリ市外のシャラントン(《シャラントン=ル=ポン》 1905-1910年頃・ポーラ美術館蔵)へと足を伸ばしています。そのほか、セーヌ河沿いに、パリの中心にあるサン=ニコラ河岸、エッフェル塔が眺められるアンヴァリッド橋付近(《エッフェル塔とトロカデロ宮殿の眺望》 1896-1898年・ポーラ美術館蔵)も画題にしています。

ルソーが作品を描いた場所

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